昨年から今年にかけてこんな経験をしました。
才能が枯れるという表現がありますが、「そのうち曲のアイデアが枯渇してしまうのではないか?」という漠然とした不安が心のどこかにいつもありました。
もちろん才能があるから曲を作れるとはまったく思っていませんが、アイデアが出なくなったらそれは才能が枯れたも同じこと。実に切実な問題です。
以前は、絶え間なく作り続けることでその不安から逃れていたという側面もあったように思います。
それが意外な方向から解決したのです。
制作のレベルアップを図るために制作工程を見直して、どういう方法がいいのか試していくうちに
「なんだ!曲づくりの出発点である企画と構想をゆっくりやれば発想を豊かにする余裕ができるじゃん!」
と気づきました。
さあ作るぞ!と気負って急いで作曲の工程に入る習慣が、逆に発想の水源を見えなくしていたのでした。
その気づきをきっかけに、企画と構想のやり方を自分なりに確立することで、発想の水源からいつでも水を汲んでくることができるという自信を得ることができました。
企画と構想は、いわゆるプリプロの工程に相当すると思うのですが、それをじっくりとやるというのは私のようなフリーで活動する人間であっても極めて重要ということですね。
だから私は今、発想の水源が枯れるという不安とはうまく決別することができています。
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